太陽光発電システムを自宅に導入し、オール電化ににするとどのくらい光熱費を抑えることが出来るのでしょうか?
光熱費が格安にならなくてはわざわざ導入費用を払ってまでシステムを設置する必要はないわけですから、安くなって貰わないと困ってしまいます。
それでは一体どれくらいの光熱費を抑えることができるのでしょうか?
月々の光熱費30000円(電気料金15000円、ガス料金15000円)のご家庭で、
太陽光発電3.36kwシステムと、オール電化の設置をした場合の削減例を下記の図で見てみたいと思います。
太陽光発電で光熱費が抑えられるというのはわかりましたが、設置費用はかかってしまうのがデメリットの一つです。では、太陽光発電にした場合、一体何年でモトが取れるのでしょうか?
これを計算する為には、以下のような考え方で計算していきます。
まず、太陽光発電を導入する為にかかる【初期購入価格】があります。
一方、太陽光発電にすれば、自家発電しますので、本来なら電力会社に支払うはずの電気代を支払わないで済むようになります。
この、本来ならば払うべき【電気代】と【初期購入価格】が何年間で相殺されるか?
というのが『損益分岐点』となります。
したがって『損益分岐点』を計算式にすると…
電力会社に払うはずの電気代が、太陽光発電の機器を買った金額になるまでに、何年かかるかを計算します。
また、太陽光発電とオール電化を併用したと想定すると、今まで支払っていた「ガス代」「灯油代」も削減したコストになりますので、忘れずに加算しましょう。
まずはじめに「太陽光発電」にかかる【初期費用】について見て行きます。
必要となる経費は、太陽光発電の設備一式とこれらの設置工事費となります。
太陽電池モジュールは、発電容量2kw.3kw.4kw.と様々あります。
容量の大きい設備の方が、全体的な価格は高くなるのですが「1kw.あたりの価格」は、発電容量の大きい設備ほど下がります。
なので、大きい容量の方が割安ということになるのです。
であれば、発電kw.数が大きい設備ほど発電量は増えますので、大きいものを設置したいところですが、この大きさは、屋根の形状・面積・建物の方位など諸条件から決まってきます。
一般的には4.01kw.の発電容量が多く採用されているようです。
また、太陽光発電を設置する際には、経済産業省の補助金制度や地方自治体での補助金制度を利用することができます。
これらの制度を利用することで、初期費用を安くすることができます。
これらの条件をベースに【初期費用】を試算してみますと、セキスイハイムの新築で4.01kw.の容量のものを設置し、さらに補助金を利用した場合は、発電容量1kw.あたり・40万前後となってきます。その他、初期費用以外にかかるコストはパワーコンディショナーのメンテナンス費用として10年ごとに補修または交換、補修費〔約\40,000/1回 目安〕
以上が太陽光発電導入にかかる【初期費用】となります。
太陽光発電にしたからといって、1日中自家発電が出来る訳ではありません。
自家発電できるのは、太陽が出ている昼間に限られますので、夜は電力を買うことになります。
でも、昼間発電した電力の内、使わなかった電力『余剰電力』は、電力会社に売ることが出来ます。このように、太陽光発電にした場合は昼間は電気を売り(売電)夜は電気を買う(買電)ということになります。単純に考えると原則は、
消費電力>発電電力 → 電力会社に支払う
消費電力=発電電力 → 電力会社に支払う金額はゼロ
消費電力<発電電力 → 電力会社から収入を得る
ということになります。
太陽光発電とオール電化を組み合わせることで、毎日の光熱費は以下の4つに分けられます。
A:太陽光発電による電気を直接利用
B:太陽光発電で余った電気を売電(売電価格)
C:通常の買電(昼間電力料金)
D:安く買電(深夜電力料金)
したがって、上記グラフのように、
1kw.あたりの電気代が高い昼に売電をし、1kw.あたりの電気代が安い夜に買電をすれば
消費電力=発電電力でなくても【A+C+Dこのように、削減できる電気代は、単純には計算できないものなのです。
したがって、正確に金額を算出するには、季節別・時間帯別ごとに計算が必要となってきます。
電気代計算のためには、季節別・時間別に
電力自家消費 × 使用した単価
(電力会社へ支払う価格)
余剰電力 × 発電した単価
(電力会社への売却価格)
この合計の金額を計算しなくてはなりません。
実測データからの計算なら正確に金額の算出ができますが、設置前の場合は、家の条件(方位や地域)・季節(日照時間の差)・生活パターンや電力消費パターンにより異なるため、あくまで概算で計算することになります。